フィリピン留学を考える方へ|フィリピンと日本の文化の違い

同じアジア圏にありながら本格的な英語学習ができるということで、年々人気が上がっているフィリピン留学。プラン内容や費用など、日本人にとってメリットが盛りだくさんのフィリピン留学ですが、そもそもフィリピンとはどういう国なのでしょうか。
今回はフィリピン留学を考えている方へ、フィリピンとはいったいどんな国なのかを簡単にご紹介いたします!

フィリピンと日本【文化の概観】

日本と同じアジア圏に属するフィリピン。日本との共通点も多くありますが、全く違う事も多くあります。まずはフィリピンの基本的な情報や文化、日本との違いについてご説明いたします!

  • ·正式名称:フィリピン共和国(Republic of the Philippines)
  • ·首都:マニラ(首都圏人口約1,348万人)(2020年フィリピン国勢調査)
  • ·言語:国語はフィリピノ語(タガログ語)。公用語はフィリピノ語及び英語。その他180以上の言語がある
  • ·宗教:国民の83%がカトリック、その他のキリスト教10%。イスラム教5%(フィリピン共和国という一つの国家の中に、実に多様な人々が住んでいます。)
  • ·大小合わせて約7,000以上の島々からなる国
  • ·そのそれぞれに100~200近くの民族が存在する多民族国家
  • ·その民族によって言語や生活文化が異なる

フィリピン文化の特徴

フィリピン文化の特徴

フィリピンの主な民族はマレー系の人々です。主な民族がマレー系由来であり、少しずつ言語や文化が似ています。加えて中国やインド、スペイン、アラブ系などの移民をルーツとする人々、そして時代が下るにつれてそれぞれの民族間の混血の人々なども増えています。島々に昔から住んでいる少数民族の種類もとても多いです。これだけ多彩な人々が暮らしていますが、国民の約9割以上を占めるキリスト教という共通点があります。そしてそれぞれの文化が少しずつ混じりあい、似たり認めあうことにより、フィリピンは形作られてきました。 そして南国の暖かさも手伝ってか、フィリピンの人々の国民性はとても朗らかで優しく、他人を認め合う風潮があるように感じます。フィリピーノ・ホスピタリティという言葉があるほど、フィリピンの人々は人の事を思いやる性格であるといえます! とても慈愛に満ちたフィリピンの人々ですから、留学などで渡航した際はきっと楽しく過ごすことができるでしょう。 またフィリピンの人は家族や仲間をとても大切にします。仕事や勉強よりもまず人間関係を第一に考えます。あたたかい言葉を掛け合ったり、一緒に時間を過ごすことを最優先とします。仕事や勉強は家族や仲間と楽しく過ごす為に行うものという感覚が強いので、仕事や規律を重要視する日本人との違いを感じるシーンもあるかもしれません。しかし人付き合いを大事にするフィリピンの人々との時間は、穏やかに感じられるでしょう。

日本文化の特徴

日本文化の特徴

逆に私たち日本人の文化の特徴はなんでしょうか。
やはり一番は、礼儀、約束を重んじるところでしょう。他人に対して迷惑をかけない、受けた恩はしっかりと感謝の気持ちとして表すなどの行動に、それらが現れていますね。
だから日本人は、真面目だと世界的に受け止められているのかもしれません。時間をしっかり守るというのもその考えからくるものです。電車、役所等の公的機関や一般の商業施設まで、利用者が困るような遅延は基本的に起こりません。予定を立てやすく、過ごしやすいと言えるでしょう。 人見知り的な性質もあるため仲良くなるには少し時間がかかりますが、基本的に穏やかな人が多いので、快適な距離感で人と接することができます。

フィリピン留学の魅力とは?

意外とありそうなフィリピンと日本の違い。それでもたくさんの人がフィリピンへ留学する魅力はなんなのでしょうか?

フィリピンの教育システム

まずフィリピンの語学学校の教育システムについてです。フィリピンでは世界中から留学生を受け入れており、語学学校や教育システムがかなり充実しています。
英語学習の初心者向けレッスン、上級者向けのスパルタレッスン、資格取得に特化したコース、英会話レッスンが多めのコース、講師と生徒の1対1のレッスン等々、語学学校毎に特色あるコースを展開しているため、自分のレベルや予算に合った学校を選ぶことが出来るのが、フィリピン留学の魅力です!

フィリピン留学の利点

  • ·費用が欧米留学に比べ、リーズナブル
    物価の安さや後述の独特のプラン内容のため、欧米へ行くよりもリーズナブルに語学留学ができます。
  • ·学生寮も語学学校が管轄しており、生活がしやすい
    フィリピン留学の最大の特徴ですが、語学学校の留学プランの中に寮費や食費などの現地での生活費が殆ど含まれています。そのため費用を抑えられ、算出もしやすいです。寮は語学学校と同じ建物か近隣にあることが殆どなので、授業に集中しやすい環境です!

フィリピンと日本の文化の違い

これまで日本とフィリピンのそれぞれの文化についてお伝えしてきました!
比較すると、双方の国の違う部分は以下の通りです。

  • ·あらゆることに寛容
    ·ハグなどのボディタッチが多め
    ·のんびり屋でちょっとルーズ
    ·計画をあまり立てない
    ·仕事よりも家族や仲間優先
    ·都心部は軽犯罪率が日本より高め

フィリピン人は明るい人が多いので、仲良くなると挨拶のようにハグやボディタッチをします。親近感の現れですが、日本人より頻度は高めです。
またのんびり屋な国民性なので、全体的に日本よりちょっとルーズで、計画性がないと感じる部分もあるかもしれません。電車や公共機関、あらゆることのスケジュールは、遅れるかもしれないと思って過ごす方がストレスはたまらないでしょう。 そして上述した通り、仕事よりも家族優先なので、突然の予定変更なども日本より遭遇するかもしれません。上記の特徴は決して悪意があってするものではないので、そういうものだなと思えば慣れてきます。逆にこちらのミスなどにも非常に寛容なので、その雰囲気に救われるシーンも多いでしょう。 しかし犯罪に関しては警戒するに越したことはないので、スリやひったくりなどには気を付けるよう、心がけてくださいね。

逆に、日本と似ているところは以下の通りです。

  • ·シャイ
    ·自己主張が強くない
    ·争いを好まない
    ·複数人で行動することが好き
    ·他者へ配慮した言い方をする

明るい国民性のフィリピン人ですが、基本的には穏やかな人が多いです。そのため争いを好まず、他者へ配慮をした言い方や優しい態度で接することも多いです。褒めたりすると謙遜するシーンにも良く出くわします。この感覚は日本人とかなり近いと感じますね。またそういった穏やかな性質からか、複数人で行動しているところもよく見かけます。 こうした類似点があると分かると、思ったよりも早く打ち解けられそうな気がしてきますね!

言語とコミュニケーション

言語とコミュニケーション

フィリピンで主に使われているのは、フィリピノ語(タガログ語)と、英語です。 また島々毎にも言語が存在しており、日本の方言とは違い、その島出身でなければ全く意味が理解できず、通じないことが普通です。そのためフィリピノ語や英語は国内の共通語として広く浸透しています。仕事や日常生活、公式の場での言語としては英語の方が使用されているくらい国民の理解度は高く、フィリピン留学中は何処へ行っても英語を話すことができます。
フィリピン人のコミュニケーション方法は上述した通り、明るくフレンドリーで人に親切です。のんびり屋でルーズだけど、それを咎める風潮もないので、慣れてくると日本での過ごし方や風潮の方がキッチリし過ぎているのではと感じるほどです。
しかし気を付けなければいけないことがあります。フィリピンの人は、他人の前で怒ったり叱ったりすることはありません。これは相手の尊厳を無視したり、バカにしていると捉えられる行動です。これは本当にNGです。
日本でも減ってはきていますが、立場が上の人であれば、立場が下の人に人前で厳しく叱咤することはありますし、それが失礼にあたるという感覚は薄いかもしれません。この感覚でフィリピンの人と接すると、その後のコミュニケーションに良くない影響を及ぼすこともありますので、何か指摘したい場合は、個別で分かりやすく、マイルドな表現を心がけましょう。

食事と料理

食事と料理

食事は中華系由来のものやフライドチキンなどのファストフード等、和食に比べ味が濃く、ややオイリーなものが多いです。しかし現代日本に暮らしている人にとってはそこまで気にならないかもしれません。 観光でも人気の国ですので、マニラやセブなどでは日本食料理レストランをはじめ各国の料理を食べられるため、留学中は休みの日の食事の楽しみもありますね!物価が日本の2分の1から3分の1なので、食費がかかりすぎるということはありません。平日は語学学校や寮の食事があるので、困ることもありません!

祝祭日と伝統

祝祭日と伝統

フィリピンでは週末と祝祭日はお休みです。日本では祝日や週末でも店はオープンしており、公共機関でさえも一部機能していますが、フィリピンではお休みの日はそれらは完全にクローズします。 フィリピンは伝統的に週末は家族と礼拝後のんびり過ごし、祭日もしっかりとお祝いすることが理由です。海外からの渡航者向けのショッピングモールなどは問題なく開いていますが、街の機能は殆ど止まるので、留学中は気を付けましょう!

フィリピン留学で得られる経験とスキル

フィリピンで語学留学することの大きなメリットの一つに、同じアジア圏の国同士のため、英語が聞き取りやすいということがあります。ネイティブ英語に触れることは当然良いことですが、話す速度や使う単語のバリエーションが多く、英語学習初心者には難しすぎる場合があります。フィリピンは英語を話す速度や使う単語が日本人でも理解しやすいため、吸収できる知識も多いでしょう!そのため早くから英語に慣れることができるので、講師や留学生同士、街のアクティビティなど、積極的に英語を使ったコミュニケーションをするようになります。フィリピンではマリンアクティビティも盛んで、資格を取ることも出来ます。学校の授業の合間にそういう資格に挑戦するのも良い経験となるでしょう!

異文化理解とコミュニケーション能力

上述した通り、フィリピンは多民族国家です。同じ国の国民であっても、ルーツや習慣が全く違うことはよくあります。共通言語と共通文化が浸透している日本で生まれ育つと、実感が湧きにくいところではあるかもしれませんね。街中にも、フィリピンが歩んできた歴史を垣間見ることができます。元々のフィリピンの持つ文化、スペイン統治時代の名残、近年の欧米文化の流入など、一つ一つが日本の歩んできた歴史と異なります。留学を通し、語学以外の学びを得ることが出来るでしょう。そしてフィリピン留学中は日本からだけでなく、様々な国の留学生と一緒に過ごすことになります。ここでもまた、違う文化に触れる機会があるでしょう。
日本にいるだけでは知ろうともしなかった異文化や配慮しなければならないこと、どの文化においても共通する大事なコミュニケーションなど、フィリピン留学ではそれら多くを学ぶことができます。

自己成長と自立

こうした経験や理解を深めていくうちに、フィリピン留学を通してご自身が成長できたことを実感出来るはずです。留学前は、今より英語力を伸ばす事だけを考えていた人も多いでしょう。しかし実際にフィリピンで過ごすうちに、上記のような経験から、考え方にも変化があらわれてくるはずです。

  • ·そこで、自分が目指したいところはどこだろう?
  • ·次の目標は何にしよう?
  • ·得た経験とスキルから、何をすることができるだろう?

と、考えが及んでくるかもしれません。
その考え方こそが、自己成長からの自立につながります!
このまま英語学習に熱心になるのも良いですし、その後オーストラリアやカナダへワーキングホリデーへ行く2か国留学をしたり、さらにはハワイなど、アメリカでの就労を目指すことも、夢ではなくなってきます!

ご自身の努力を新たな目標につなげて、得た能力でどんどん活躍してくださいね!